
ピーター・ドラッカー(Peter Drucker)


自らの果たすべき貢献は何かという問いからスタートするとき、人は自由となる。責任をもつがゆえに、自由となる

非合理的な顧客なるものは存在しない。顧客は、顧客にとっての現実にもとづいて合理的に行動している

コミュニケーションで最も大切なことは、相手の言わない本音の部分を聞くことである

マーケティングは事業全体を完全に包含する。それは最終成果の観点、つまり顧客の視点から見たビジネスすべてである。それゆえにマーケティングに対する配慮と責任は企業全体に浸透していなければならない

組織に働く者は、組織の使命が社会において重要であり、他のあらゆるものの基盤であるとの信念を持たねばならない。この信念がなければ、いかなる組織といえども、自信と誇りを失い、成果をあげる能力を失う

誰かが勇気ある決断をしなければ、どんな事業も成功しないだろう

「出来ないこと」ではなく、「出来ること」に集中しなさい

優れた医者というのは、正しい診断を最も多く下す人ではない。誤った診断をすばやく見つけ、それを直ちに改めることのできる人である

人間は自らが望む未来の大きさに合わせて、成長する

理論というものは現実に従って変化していく

リーダーは尊敬されるが、必ずしも好かれるとは限らない

あらゆる活動について「もし今日これを行っていなかったとして、改めて行うか」を問わなければならない。答えが否であるなら、「それでは、いかにして一日も早くやめるか」を問わなければならない

原因は何十年かのちに学者が明らかにするだろうが、行動する経営者としては待っていられないだろう。使えるもの、分かったことはどんどん使いなさい

重要なことは明日何をするかではなく、今日、何をしたかである

喜びは成果の中になければならない。石臼に向かいながらも丘の上を見なければならない

寝床につくときに、翌朝起きることを楽しみにしている人間は、幸福である

企業の目的は顧客創造である以上、企業の基本的な機能はマーケティングとイノベーションの2つしかなく、そのほかはすべてコストだ

成功への道は自らの手で未来をつくることによってのみ開ける

成果をあげる者は、時間が制約要因であることを知っている。あらゆるプロセスにおいて、成果の限界を規定するものは、最も欠乏した資源である。それが時間である

イノベーションとは、論理的な分析であるとともに知覚的な認識である

業績を上げる最大のカギは責任感である。権威や権限ではない

最初はダメでも何度でもやり直せという態度は誤りである

すべての偉大な成功は、地味で面倒な事の積み重ねの上に成り立っている

人の卓越性は、ひとつの分野、あるいはわずかの分野においてのみ、実現されるのである

コミュニケーションで一番大切なことは、相手が口にしていない言葉を聞き分ける力である

たいていの経営者は、その時間の大半を過ぎ去った「きのう」の諸問題に費やしている

決断の場面においてはトップは常に孤独である

不得手なことの改善にあまり時間を使ってはならない。自らの強みに集中すべきである

効率とは、現在既に行われている事をより洗練させることである

他人の短所が目につきすぎる人は、経営者には向いていない。長所を効果的に発揮させるのが自分の仕事だと考える人が、有能な経営者になれる

マネジメントたる者は、共に働く者から自らの仕事を教わらなければならない

組織に働く者は、成果に何も寄与しないが無視できない仕事に時間をとられる。膨大な時間が、ほとんど役に立たない仕事、あるいはまったく役に立たない仕事に費やされている

成功する人に共通しているのは、ひたすらひとつの事に集中しているという点である

自らに求めるものが少なければ、成長しない。多くを自らに求めるなら、成長しない者と同程度の努力で巨人に成長できる

リスクには2種類ある。踏むには危険が大きすぎるリスク。それと逃すにはあまりにも惜しいリスクだ

集中が必要なのは、仕事の本質と人間の本質による。いくつかの理由はすでに明らかである。貢献を行うための時間よりも、行わなければならない貢献の方が多いからである

まず、やりたいを決め、次に何に集中すべきかを決めなさい

人間は、「自分でなければ出来ない」と錯覚していることが多すぎる

21世紀に重要視される唯一のスキルは、新しいものを学ぶスキルである。それ以外はすべて時間と共にすたれてゆく

チャンスとは一つのことに心に集中することによって、かろうじて見つけることができるものである

顧客にとっての価値を想像してはならない。直に聞かなければならない

時間こそ真に普遍的な制約条件である。あらゆる仕事が時間の中で行われ、時間を費やす。それなのに、ほとんどの人が、この代替できない必要不可欠な資源を重要ではないもののように扱う。

効果的な経営者の共通点は、ひたすらひとつの作業に集中する点にある。彼らは最も大切なことのみを行い、そのことが完了するまで、他の事に目を向けないという集中力を持っている

人間にとって成長ないし発展とは、何に対して貢献すべきかを自らが決定できるようになることである

いまさら、自分を変えようとしてはならない。そんなのは、うまくいくわけがない

誰でも自らの強みについてはよく分かっている。だが、たいていは間違っている。わかっているのはせいぜい弱みである。それさえ間違っていることが多い

1、より速くすること。2、よりよくすること。3、今やるべきことをすること

新しい事業をつくり出すときは、大きなビジョンである必要はない。しかし、今日の常識とは違うものでなければならない

数千のアイデアを育てて、やっと一つの成果を得ることが出来る

後継者を自分一人で選んではならない。どうしても20年前の自分に似た者を選びたくなる

成し遂げたいことに必要な条件を、明確に把握すればするほど、達成される確率は高まっていく

これからは、誰もが自らをマネジメントしなければならない。自らを最も貢献できる場所に置き、成長していかなければならない

優れた者ほど間違いは多い。それだけ新しいことを試みるからである

21世紀の最大の不安定化要因は人口の構造変化である。ただし、先進国における最大の問題は高齢化ではない。少子化のほうである

指揮者は、一人の人間を受け入れるために楽譜を書き直したりはしない

焦点の定まった明確な使命がなければ、組織はただちに組織としての信頼性を失う

成果とは常に成功することではない。そこには間違いや失敗を許す余地がなければならない

成果をあげるための秘訣をひとつだけ挙げるならば、それは集中である

経営者は、その企業の将来について、もっと時間と思索を割くべきである

過去のリーダーの仕事は「命じること」だが、未来のリーダーの仕事は「聞くこと」が重要になる

これまでの実績など捨てなさい。自分の強みを過信した者は生き残れません

全力を注がなければ、単に約束と希望があるだけで、計画はない

成功する企業というのは、「問題」ではなく、「チャンス」に目を向けている

いかなる成果もあげられない人の方がよく働いている。成果の上がらない人は、第一に、ひとつの仕事に必要な時間を過小評価する。第二に、彼らは急ごうとする。第三に、彼らは同時にいくつかのことをしようとする

忠誠心を買うことはできない。獲得すべきものである。金の力で引き留めようとすれば、引き留められた者が誘惑に対する自分の弱さを会社のせいにするだけである

組織は常に進化していなくてはならない

昨日を守ること、すなわちイノベーションを行わないことのほうが明日をつくることよりも大きなリスクを伴う

正しい構造が成果を約束してくれるわけではない。しかし、間違った構造は成果を生まず、最高の努力を無駄にしてしまう

集中するための第一の原則は、もはや生産的でなくなった過去のものを捨てることである。そのためには、自らの仕事と部下の仕事を定期的に見直し、「まだ行っていなかったとして、いまこれに手を付けるか」と問わなければならない

部下の成長は、育成した者にとって昇進に値する貢献としなければならない

基本と原則に則っていないものは、かならず破綻する

教養ある人間は、勉強し続けなければならないということを自覚している

傲(おご)ってはいけません。企業は、社会によって存在させてもらっている存在なのです

効率とは物事を正しく行うことで、有効性とは正しいことを行うことである

組織のマネジメントとは、凄い人材を入れることや改新的なサービスを導入する事のように思われているが、一番重要なのは、今ある人材と資産で何ができるかを考えることである

働く人たちの姿勢は、何にもまして経営管理者の行動を反映する。彼らの姿勢は、経営管理者の能力と構造を映す

学問的な言い方ではないが、仕事ができる組織は仕事を楽しんでいる

内を見るよりも外を見るほうが易しい。しかもそのほうが賢い

市場において目指すべき地位は、最大ではなく、最適である

経営者は常に現実的でなければならない

会計学者や経営者は「純利益」という言葉を使うが、企業経営ではそんな言葉を使ってはいけない。「フューチャー・コスト(未来費用)」と呼ぶべきだ。企業というのは、リスクを負うために失敗することもある、そのときのために未来のコストを留保してあるのであって、利益の蓄積ではないのだ

経営者がかならず身につけておかなければいけない、大事な要素がひとつだけある。それは品性である

どんな人でも努力すれば、“それなり”の能力は身につけることが出来る。そして、この世で成功するためには、“それなり”の能力があれば十分なのである

複雑なものはうまくいかない

何かを成し遂げるためには、そのことをしか考えられないという“狂い”が必要となる

砂漠では、教養など何の役にも立たない。生きる技術を持っているかどうかが生き残れるかどうかを分ける。厳しいビジネスの世界も同じである

世界一になりなさい。さもなければ撤退しなさい

最も重要なことから始めなさい

成功する人間に必要な生まれつきの能力などありはしない。ただ、あなたが成し遂げたいことに、必要な能力だけを身につければいいのだ

成果をあげる人の共通点は、行わなければいけない事を、しっかり行っているというだけである

仕事のやり方を変えるのではなく、仕事の意味を考えなさい

我々が行動可能なのは現在であり、また未来のみである

計画とは未来に関する現在の決定である

歴史上いかなる国においても、企業とくに大企業は株主のためにのみマネジメントすべきであるという主張はもちろん、主として株主のためにマネジメントすべきであるという主張さえ、主流になったことはない

真摯さはごまかせない

日本人の強みは、組織の構成員として、一種の「家族意識」を有することにある

間違いや失敗を犯したことのない者というのは、単に無難なこと、安全なこと、つまらないことしか、やってこなかっただけである。逆に優れている者ほど、数えきれない間違いを犯すものであり、これは常に新しいことに挑戦している証拠である

もしマーケティングが完全に行われていたら、販売努力は不要だ
