
芸術家


「志」のない知恵は、翼のない鳥に等しい

人生に命を賭けていないんだ。だから、とかくただの傍観者になってしまう

現代の若さの最大の悲惨さはもうそれに属さないということ

いかなる創造活動も、はじめは破壊活動だ

このまま行けと、僕の中の僕が命じるんだ

誰にも何の役にも立たないではないか。絵、展覧会──それがいったい何になる

予感というのも、努力の重なりの上に出来る、透明な上澄みのような感覚だと思う

眼前のものに深く入ること。そしてできうる限り論理的な自己表現を、忍耐強く行うことです

電子辞書は確かに早く正確に引けるが遊びがない。紙の辞書は、引いた語句の両脇の語句が視界に入る。この種のノイズが文化を生む

親からもらった立派な体、というけど、じつは親からもらっているのは運の方かもしれない。運が脊髄のように芯としてあって、人間の人生というのはその運命の芯の回りにまつわる蛋白質、あるいは脂肪質、悪くいうと贅肉みたいなものなのだろうか

かぶりついて仕事せよ

彫刻に独創はいらない。生命がいる

信念のためには、たとえ敗れると分かっていても、おのれを貫くそういう精神の高貴さがなくて、何が人間ぞと僕は言いたいんだ

私は最初、写真っていうのは、機械が撮るもんだから誰が撮っても一緒。だから絵とは違うなって思っていたんですけど、そうじゃないんですね。写真って、あなどれないなと思いました

作家だとか、法律家だとか、政治家だとかをやってる女っていうのは、怪物だと思うね

女には、生まれつき筋をつらぬく面がある。男よりずっとしっかりしているよ

自由であるとは、自由であるべく呪われていることである

人生の長さは一秒にも満たない。その僅かな時間に永遠に向けての準備をしなければならないとは!

女が愛し、愛されると彼女は変わる。誰も彼女にかまわなくなると、精神が乱れてその魅力が失われる

だいたい世の中にある「もの」って用件のあるものですよね。でも、単に「もの」を道具としてみるのではなくて、ものの見方の楽しさを感じて欲しいと思います。こういうのってフィールドワークなんです

大胆のコツは、度が過ぎない程度にどこまで遠くへ行けるかを知ることである

マンホールをずっと撮っている林丈二さんも、オートになってから奥さんに「ちょっと、あなたの写真、最近、あんまりよくない」って言われたらしいです。どっかに出ちゃうんですね。何でしょうね。自覚して使えばいいんだけど、カメラの機能に寄りかかって撮っちゃうとダメなんでしょうね。何にでもそういうことはいえますね

芸術作品が時代に先駆けてあらわれるとき、時代は芸術作品の後ろでもたもたしている

何を生命と呼ぶか。あらゆる意味から君を激動させるもの、君を突き貫くもののことである

何も真似したくないと思う者は、何も生み出さない

ノスタルジアに屈してはならない。道に出て、隣町や外国に行くんだ。ただ、痛々しい過去を旅していけない

被写体に最初に出会った時の写真が一番良いんですね。うまく撮ろうとたくらんだ写真は、素直な力がなくなる

着物を脱ぐ女性の美しさは、雲を貫く太陽のようだ

女の美は性格の中にあるのです。情熱の中にあるのです

流行なんて、文字どおり流れていく

ようやく子どものような絵が描けるようになった。ここまで来るのにずいぶん時間がかかったものだ

神童。それは多くの場合、非常に想像力の豊かな親を持った子供のことである

赤がなければ、青を使います

人間の運命は人間の手中にある

私は絵を描く夢を見、そして私の夢を描く

自分に能力がないなんて決めて、引っ込んでしまっては駄目だ。なければ尚いい、今まで世の中で能力とか、才能なんて思われていたものを越えた、決意の凄みを見せてやる、というつもりでやればいいんだよ

日本人はやはり全員が五、六歳か、もしくはたんなる訴訟の素材なのだ

画家がどれだけ素晴らしいパレットを持っていても意味がない。大事なのは、どんな眼を持っているかなんだ

芸術家は自然の親友である。草花は茎の優美な曲線と花びらの調和のとれた色合いで芸術と対話をする。どの花にも、自然が芸術家に心から語りかける言葉があるのだ

人生はキミ自身が決意し、貫くしかないんだよ

少なくとも自然は、生命を更新するためにのみ死を役立てます

いかなる革命も、3日目から堕落が始まる

思いついたことは出来る。思いつかないものは出来ない。これは避けがたく、明白なことだ

たとえ僕の人生が負け戦であっても、僕は最後まで戦いたいんだ

孤独であって、充実している、そういうのが人間だ
