
ピーター・ドラッカー(Peter Drucker)


時間を管理するには、まず自らの時間をどのように使っているかを知らなければならない

教養ある人間は、勉強し続けなければならないということを自覚している

最初はダメでも何度でもやり直せという態度は誤りである

歴史上いかなる国においても、企業とくに大企業は株主のためにのみマネジメントすべきであるという主張はもちろん、主として株主のためにマネジメントすべきであるという主張さえ、主流になったことはない

人間は、「自分でなければ出来ない」と錯覚していることが多すぎる

効率とは、現在既に行われている事をより洗練させることである

たいていの経営者は、その時間の大半を過ぎ去った「きのう」の諸問題に費やしている

成功する企業というのは、「問題」ではなく、「チャンス」に目を向けている

上司を過大評価することはあってもいいが、決して過小評価するな

企業の目的は顧客創造である以上、企業の基本的な機能はマーケティングとイノベーションの2つしかなく、そのほかはすべてコストだ

どんな人でも努力すれば、“それなり”の能力は身につけることが出来る。そして、この世で成功するためには、“それなり”の能力があれば十分なのである

日本人の強みは、組織の構成員として、一種の「家族意識」を有することにある

成し遂げたいことに必要な条件を、明確に把握すればするほど、達成される確率は高まっていく

生産性を上げる一番簡単な方法は、今、一番成果が出ている仕事に集中し、成果が出ていない仕事からは、撤退してしまうことである

集中するための第一の原則は、もはや生産的でなくなった過去のものを捨てることである。そのためには、自らの仕事と部下の仕事を定期的に見直し、「まだ行っていなかったとして、いまこれに手を付けるか」と問わなければならない

判断の代わりに公式を使うことは、つねに間違いである

問題の分析によって解決案が一つしか見つからなければ、その解決案は先入観に理屈をつけたにすぎないものと疑うべきである

真のマーケティングは顧客から出発する。すなわち人間、現実、欲求、価値から出発する

喜びは成果の中になければならない。石臼に向かいながらも丘の上を見なければならない

いまさら、自分を変えようとしてはならない。そんなのは、うまくいくわけがない

あらゆる活動について「もし今日これを行っていなかったとして、改めて行うか」を問わなければならない。答えが否であるなら、「それでは、いかにして一日も早くやめるか」を問わなければならない

何かを成し遂げるためには、そのことをしか考えられないという“狂い”が必要となる

マーケティングは事業全体を完全に包含する。それは最終成果の観点、つまり顧客の視点から見たビジネスすべてである。それゆえにマーケティングに対する配慮と責任は企業全体に浸透していなければならない

組織に働く者は、組織の使命が社会において重要であり、他のあらゆるものの基盤であるとの信念を持たねばならない。この信念がなければ、いかなる組織といえども、自信と誇りを失い、成果をあげる能力を失う

すべての偉大な成功は、地味で面倒な事の積み重ねの上に成り立っている

誰でも自らの強みについてはよく分かっている。だが、たいていは間違っている。わかっているのはせいぜい弱みである。それさえ間違っていることが多い

管理者は高潔な品性をもってこそ、指導力を発揮し、多くの人の模範となりうる

現実とつじつまが合わないイノベーションを手掛けてはいけない。そのようなイノベーションが実を結ぶことは希である。たんにその新奇さのゆえに、魅力的に見えることが少なくない。しかし、それらの多くはたとえ失敗しなくとも、莫大な資金と時間を要する

間違いや失敗を犯したことのない者というのは、単に無難なこと、安全なこと、つまらないことしか、やってこなかっただけである。逆に優れている者ほど、数えきれない間違いを犯すものであり、これは常に新しいことに挑戦している証拠である

一番確実な未来予知の方法は、未来自体を作り出してしまうことである

組織に働く者は、成果に何も寄与しないが無視できない仕事に時間をとられる。膨大な時間が、ほとんど役に立たない仕事、あるいはまったく役に立たない仕事に費やされている

内を見るよりも外を見るほうが易しい。しかもそのほうが賢い

部下の成長は、育成した者にとって昇進に値する貢献としなければならない

人間にとって成長ないし発展とは、何に対して貢献すべきかを自らが決定できるようになることである

これまでの実績など捨てなさい。自分の強みを過信した者は生き残れません

コミュニケーションで一番大切なことは、相手が口にしていない言葉を聞き分ける力である

働く人たちの姿勢は、何にもまして経営管理者の行動を反映する。彼らの姿勢は、経営管理者の能力と構造を映す

もしマーケティングが完全に行われていたら、販売努力は不要だ

原因は何十年かのちに学者が明らかにするだろうが、行動する経営者としては待っていられないだろう。使えるもの、分かったことはどんどん使いなさい

マーケティングの理想は販売を不要にすることである。つまり、製品がおのずから売れるようにすることである

傲(おご)ってはいけません。企業は、社会によって存在させてもらっている存在なのです

組織は常に進化していなくてはならない

数千のアイデアを育てて、やっと一つの成果を得ることが出来る

無能を並みの水準にするには一流を超一流にするよりも、はるかに多くのエネルギーと努力を必要とする

成功する人に共通しているのは、ひたすらひとつの事に集中しているという点である

経営者がかならず身につけておかなければいけない、大事な要素がひとつだけある。それは品性である

企業はなによりもアイデアであり、アイデアを生むことのできるのは個々の人間だけである。勇を鼓して自ら思考し、既成観念にあえてそむける人なくして、その企業の成長と繁栄は望めない

いかなる成果もあげられない人の方がよく働いている。成果の上がらない人は、第一に、ひとつの仕事に必要な時間を過小評価する。第二に、彼らは急ごうとする。第三に、彼らは同時にいくつかのことをしようとする

経営者は常に現実的でなければならない

理論というものは現実に従って変化していく

真摯さはごまかせない

リスクには2種類ある。踏むには危険が大きすぎるリスク。それと逃すにはあまりにも惜しいリスクだ

世界一になりなさい。さもなければ撤退しなさい

未来を予知しようとすることは、夜中に田舎道をライトもつけずに走りながら、後ろの窓から外を見るようなものである

学ぶという事は一生続く、変化に遅れないようについていくためのプロセスだという事実を、私たちは今では受け入れている。そして、最も緊急な課題は人々に学び方を教えることである

寝床につくときに、翌朝起きることを楽しみにしている人間は、幸福である

急成長会社では無能な者が要職にいる。会社の成長についていけなかった人々である

成果をあげる人とあげない人の差は才能ではない。いくつかの習慣的な姿勢と、基礎的な方法を身につけているかどうかの問題である。しかし、組織というものが最近の発明であるために、人はまだこれらのことに優れるに至っていない

新しい事業をつくり出すときは、大きなビジョンである必要はない。しかし、今日の常識とは違うものでなければならない

成果をあげるための秘訣をひとつだけ挙げるならば、それは集中である

失敗者が何をして失敗したかよりも、成功者が何をして成功したかを学びなさい

現状を把握しなければ未来は語れない

生産性の本質を測る真の基準は「量」ではなく、「質」である

人々を動機付ける能力がなくては、経営者とは言えない

これからは、誰もが自らをマネジメントしなければならない。自らを最も貢献できる場所に置き、成長していかなければならない

基本と原則に則っていないものは、かならず破綻する

後継者を自分一人で選んではならない。どうしても20年前の自分に似た者を選びたくなる

マネジメントたる者は、共に働く者から自らの仕事を教わらなければならない

業績を上げる最大のカギは責任感である。権威や権限ではない

1、より速くすること。2、よりよくすること。3、今やるべきことをすること

経営者は、その企業の将来について、もっと時間と思索を割くべきである

真のイノベーションと新奇さを混同してはいけない。イノベーションは価値を生む。新奇さは面白いだけである。ところが組織の多くが毎日同じことを行い、毎日同じものをつくることに飽きたというだけで、新奇なものに取り組んでしまう

幹部の仕事と知識とは、あまり関係はない

リーダーは尊敬されるが、必ずしも好かれるとは限らない

計画とは未来に関する現在の決定である

「出来ないこと」ではなく、「出来ること」に集中しなさい

チャンスとは一つのことに心に集中することによって、かろうじて見つけることができるものである

選択肢を前にした若者が答えるべき問題は、正確には、何をしたらよいかではなく、自分を使って何をしたいかである

成果をあげる人の共通点は、行わなければいけない事を、しっかり行っているというだけである

正しい構造が成果を約束してくれるわけではない。しかし、間違った構造は成果を生まず、最高の努力を無駄にしてしまう

人の卓越性は、ひとつの分野、あるいはわずかの分野においてのみ、実現されるのである

決断の場面においてはトップは常に孤独である

過去のリーダーの仕事は「命じること」だが、未来のリーダーの仕事は「聞くこと」が重要になる

重要なことは明日何をするかではなく、今日、何をしたかである

優れた医者というのは、正しい診断を最も多く下す人ではない。誤った診断をすばやく見つけ、それを直ちに改めることのできる人である

市場において目指すべき地位は、最大ではなく、最適である

イノベーションとは、論理的な分析であるとともに知覚的な認識である

組織のマネジメントとは、凄い人材を入れることや改新的なサービスを導入する事のように思われているが、一番重要なのは、今ある人材と資産で何ができるかを考えることである

優れた者ほど間違いは多い。それだけ新しいことを試みるからである

コミュニケーションで最も大切なことは、相手の言わない本音の部分を聞くことである

組織の活動というのは、「いかに世の中に貢献していくか」という一点に集約される

以前にも成功をおさめたからといって、今度も以前と同様の仕事のやり方をし続ける経営者というものは必然的に失敗する運命にある

成功への道は自らの手で未来をつくることによってのみ開ける

事業を行うときは、次の4つの条件を満たしておかなければならない。まず経営環境、使命、強みが現実と一致していること。そして、それらの条件が互いに合致していること。そして、周知徹底されなければならない。さらに、たえず検証されなければならない

集中が必要なのは、仕事の本質と人間の本質による。いくつかの理由はすでに明らかである。貢献を行うための時間よりも、行わなければならない貢献の方が多いからである

昨日を守ること、すなわちイノベーションを行わないことのほうが明日をつくることよりも大きなリスクを伴う

複雑なものはうまくいかない

会計学者や経営者は「純利益」という言葉を使うが、企業経営ではそんな言葉を使ってはいけない。「フューチャー・コスト(未来費用)」と呼ぶべきだ。企業というのは、リスクを負うために失敗することもある、そのときのために未来のコストを留保してあるのであって、利益の蓄積ではないのだ
