
ピーター・ドラッカー(Peter Drucker)


組織の活動というのは、「いかに世の中に貢献していくか」という一点に集約される

他人の短所が目につきすぎる人は、経営者には向いていない。長所を効果的に発揮させるのが自分の仕事だと考える人が、有能な経営者になれる

管理者は高潔な品性をもってこそ、指導力を発揮し、多くの人の模範となりうる

コミュニケーションで一番大切なことは、相手が口にしていない言葉を聞き分ける力である

生産性の本質を測る真の基準は「量」ではなく、「質」である

1、より速くすること。2、よりよくすること。3、今やるべきことをすること

人々を動機付ける能力がなくては、経営者とは言えない

急成長会社では無能な者が要職にいる。会社の成長についていけなかった人々である

無能を並みの水準にするには一流を超一流にするよりも、はるかに多くのエネルギーと努力を必要とする

成功する人間に必要な生まれつきの能力などありはしない。ただ、あなたが成し遂げたいことに、必要な能力だけを身につければいいのだ

歴史上いかなる国においても、企業とくに大企業は株主のためにのみマネジメントすべきであるという主張はもちろん、主として株主のためにマネジメントすべきであるという主張さえ、主流になったことはない

成功する企業というのは、「問題」ではなく、「チャンス」に目を向けている

組織に働く者は、組織の使命が社会において重要であり、他のあらゆるものの基盤であるとの信念を持たねばならない。この信念がなければ、いかなる組織といえども、自信と誇りを失い、成果をあげる能力を失う

あらゆる活動について「もし今日これを行っていなかったとして、改めて行うか」を問わなければならない。答えが否であるなら、「それでは、いかにして一日も早くやめるか」を問わなければならない

過去のリーダーの仕事は「命じること」だが、未来のリーダーの仕事は「聞くこと」が重要になる

判断の代わりに公式を使うことは、つねに間違いである

問題の分析によって解決案が一つしか見つからなければ、その解決案は先入観に理屈をつけたにすぎないものと疑うべきである

不得手なことの改善にあまり時間を使ってはならない。自らの強みに集中すべきである

成し遂げたいことに必要な条件を、明確に把握すればするほど、達成される確率は高まっていく

複雑なものはうまくいかない

以前にも成功をおさめたからといって、今度も以前と同様の仕事のやり方をし続ける経営者というものは必然的に失敗する運命にある

誰かが勇気ある決断をしなければ、どんな事業も成功しないだろう

日本人の強みは、組織の構成員として、一種の「家族意識」を有することにある

マーケティングは事業全体を完全に包含する。それは最終成果の観点、つまり顧客の視点から見たビジネスすべてである。それゆえにマーケティングに対する配慮と責任は企業全体に浸透していなければならない

私の観察によれば、成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。何に時間がとられているかを明らかにすることからスタートする。次に、時間を管理すべく自らの時間を奪おうとする非生産的な要素を退ける

生産性を向上させるためにまず問うべきは、何が目的か、何を実現させようとしているか、なぜそれを行うかである

成果をあげる人とあげない人の差は才能ではない。いくつかの習慣的な姿勢と、基礎的な方法を身につけているかどうかの問題である。しかし、組織というものが最近の発明であるために、人はまだこれらのことに優れるに至っていない

たいていの経営者は、その時間の大半を過ぎ去った「きのう」の諸問題に費やしている

決断の場面においてはトップは常に孤独である

おそらく今日、高等教育を受けた人の割合が世界でもっとも多い国が日本である。日本にとっての問題は、いかにして彼ら高等教育を受けた人たちを生産的な存在にするかである
