
芸術家


優秀な芸術家は模倣し、偉大な芸術家は盗む

芸術は、盗作であるか革命であるか、そのいずれかだ

人間の運命は人間の手中にある

私の誕生の日から、死がその歩みを始めている。急ぐこともなく、死は私に向かって歩いている

神童。それは多くの場合、非常に想像力の豊かな親を持った子供のことである

愛しあう前と後では、火の消えたランプと火のともったランプほどの違いがある

情熱をもって君たちの使命を愛せよ。これより美しいことはない

私は天才になるし、世界は私を称賛するだろう。評価されないかもしれないし、理解されないかもしれない。しかし天才になる、偉大な天才にね。なぜなら私はそのことを確信しているからさ

何を生命と呼ぶか。あらゆる意味から君を激動させるもの、君を突き貫くもののことである

私はいつも自分のできないことをしている。そうすればそのやり方を学べるからだ

いかなる創造的活動も、はじめは破壊的活動だ

太陽を黄色い点に変えてしまう絵描きもいれば、黄色い点を太陽へと変えられる絵描きもいる

芸術は醜いものを生み出すが、しばしばそれは時とともに美しくなる。一方、流行は美しいものを生み出すが、それは常に時とともに醜くなる

人間はコンピュータとは違って揺れ動いてますよね。だから、すべてのものを何かの思い入れを持って見ているんですね。なので、その時々によって違って見えてくることがあるんでしょうね

そもそも老人力とは、転んでもただでは起きない力のことである。というか、そもそも老人とは、人が間断なくゆっくりと転んでいく状態のことなのである。気がつけば少しずつ転んでいくのは人生の常。例外はない。時期のずれや度合いの違いはあるにしても、人類の全員がゆるゆると、やんわりと、気がつけば転んでいる状態なのだ

『自分の謎』で言っているような、自分への不思議な感覚というのはみんなもっているはずだけど、ほかの遊びに忙しくなって、どんどん忘れていっちゃう。でもその感覚ってどこかには残ってるんですね

リンゴひとつでパリを征服する

私が独りでいることは決してない。いつだってサルバドール・ダリといるのが習慣なんだ。信じておくれよ、それは永遠のパーティーってことなんだ

神なんて全くその辺の芸術家と変わらない。キリン作ってゾウ作ってネコだろう。様式もへたくれもありゃしない。前と違うもの延々と作り続けてるだけ

若さと年齢は無関係

わたしは立ち止まりはしない

人は、まず当たり前の作品に対してでも、ある程度は尊重して、それも少しは何かを表していることを認めなければいけない。そして、大いに努力しなければ、その程度にすら到達できない

ナマ身で運命と対決して歓喜する。それがほんとうの生命感

アキラメというのは人生的なものである。体験に基づくというか、体験の集積というか、いずれにしろ体に発するというか、体からじわりと湧き出る。それにひきかえ、シラケというのは、体験からのものとは違う

眠い人が眠るように、瀕死の人は死を必要としているのです。抵抗が間違いで無駄だというときが、いずれきますよ

芸術に従って芸術を作ってはならぬ

自分の好きな音を勝手に出す、出したい音を出したらいい

他人に興味を持ってもらいたければ挑発しなければならない

人間は、毎日生まれ変わる

全てのものは限られた量しかない。特に幸福は

大切なことは混沌を拡大することだ。混沌を消し去ってはいけない

自由であるとは、自由であるべく呪われていることである

術は日々の生活の埃(ほこり)を、魂から洗い流してくれる

ふつうは歳をとったとかモーロクしたとかあいつもだいぶボケたとかいうんだけどそういう言葉の代わりに「あいつもかなり老人力がついてきたな」という風に言うのである。そうすると何だか歳をとることに積極性が出てきてなかなかいい

愛をうまく告白しようとか、自分の気持ちを言葉で訴えようなんて、構える必要はない。きみの体全体が愛の告白なのだ

明日に延ばしてもいいのは、やり残して死んでもかまわないことだけ

あなたの家庭はあなたの避難所だ。ただ、そこに閉じこもってはいけない

運命に耐えているとき、そこに真理が見える

親からもらった立派な体、というけど、じつは親からもらっているのは運の方かもしれない。運が脊髄のように芯としてあって、人間の人生というのはその運命の芯の回りにまつわる蛋白質、あるいは脂肪質、悪くいうと贅肉みたいなものなのだろうか

私には規則や方式は一切ない。裸婦を見る、すると幾千ものちいさな色合いが見えてくる。その中から、生き続けるものを探し出し、そのようにして真新しい色調をキャンバスの上に躍動させるのだ

自然に線は存在しない

もし、黄色と橙色がなければ青色もない

日本人が何をするにも明確であることが、私にはうらやましい

あなたの中に、あなたの知らない芸術家がいる。彼は月夜に物事がどの様に違って見えるか興味がないのだ

完璧を恐れるな。完璧になんてなれっこないんだから

まっさらな目をもて!そして目的を捨てろ!

私の創造の源泉は、私が愛する人々である

秘訣というものはない。ただ正しさの法則があるばかりだ

かぶりついて仕事せよ

画家は労働者が働くように勉強しなければならない

同じことを繰り返すくらいなら、死んでしまえ

そもそも不用のものや、そこに転がっているものに「妙なもの」があるんです。これは「妙なもの」としか言いようがないんですけど、それは、まだ誰も見ていないということもあって、それを発見するのが面白かったんですね

自分の中にどうしても譲れないものがある。それを守ろうとするから弱くなる。そんなもの、ぶち壊してしまえ!

みんな神話が好きだ。だから私の絵を愛するのだ

家の仕事をしている女性は、この世でもっとも美しい

盗作は情けない

美しさの極致は一人の女にだけあるのではない。すべての女にある。彼女たちはそれを知らないが、皆がこの美に到達するのだ。ちょうど果実が熟するように

深く、恐ろしく真実を語る者であれ

たとえこの人生が負け戦であろうと、いずれにせよ僕は「良い戦い」をしたい

悪魔は悪しか行なうことができないゆえに純粋である

日本人はやはり全員が五、六歳か、もしくはたんなる訴訟の素材なのだ

何びとも信用しない者は、己れ自身が信用されていないことを知っている

真実のほかに美はない

私は対象を見えるようにではなく、私が思うように描くのだ

美しい景色を探すな。景色の中に美しいものを見つけるんだ

(印象派について)彼らはもっぱらその装飾の結果のために、真実を妨害するように、自由なしで、色を使っています。彼らは目だけで物を見て、神秘的な思念を基にしていません。彼らは単に明日の公式画家です

他人を模写するのは必要なことである。しかし、自分を模写するのは哀れなものだ

自分の写真に、ほんのちょっと言葉をつけたいと思っていて…。はじめは簡単だと思って書いていたんですけど、あくる日にそれを見直してみたら、全然ダメで驚いたんです

芸術愛は真の愛情を失わせる

線の芸術と色の芸術とがあるように、言葉の芸術だってそれより劣るものじゃない

自分が何をやりたいか、何を伝えたいかが分かっていたら、技術は後からついてくる

作家だとか、法律家だとか、政治家だとかをやってる女っていうのは、怪物だと思うね

現在持っているものに満足しない者は、持ちたいと思っているものを手に入れたところで、満足しないだろう

常に悲しみを要求する人生に対して、僕らにできる最上のことは、小さな不幸を滑稽だと思い、また大きな悲しみをも笑い飛ばすことだ

愛の前で自分の損得を考えること自体ナンセンスだ。そんな男は女を愛する資格はない

アクシデントが起きると、人はそれを変えようとするが、人には変えることが出来ない。アクシデントが人の内面を明らかにするだけだ

近代的になるなんて努力しなくていい。悲惨なことになにをやろうと、唯一避けられないのがことがそれだから

私は今、生きようと努めている。というよりも、どのように生きるかを、私の中の死に教えようとしている

今回この写真文庫(岩波写真文庫)を一冊ずつ選んで、いまの世から眺めていきながら、時代の空気というものをつくづく感じた。活字、つまり言葉では説明しきれないことが、写真からはぷんぷん匂ってくる。このシリーズは、戦後の空気の貴重な貯蔵庫だ。いまの肥満ぎみの世の中は、じつはこの空気を吸うことからはじまっている。良くも悪くも、この空気がいまの日本人の両親なのだ

私にとっては、この外気の中での美しい研究がありがたい。私の部屋は私を苦しめる。小さすぎ手足を痛める靴のようだ。そして都会・・ 美しい都会、幾度も言わねばならないが、私が自分を知る一切のものを学び得たのは野原や森の外気の中でのことである

自分の姿をありのまま直視する、それは強さだ

子どものころから、四角形に対する漠然とした疑問はありましたね

だいたい世の中にある「もの」って用件のあるものですよね。でも、単に「もの」を道具としてみるのではなくて、ものの見方の楽しさを感じて欲しいと思います。こういうのってフィールドワークなんです

ゆっくり急げ。美よりも速く走れ

いいんだ。岡本太郎の責任でやるんだから

挑戦した不成功者には、再挑戦者としての新しい輝きが約束されるだろうが、挑戦を避けたままオリてしまったやつには新しい人生などはない

私はあるがままの自分を受け入れてくれることだけを望む

制服は征服するためにかかせない。私の人生を通じて、市民の衣装を着るほど自分をおとしめるのは稀だった。私はいつもダリという制服を着ている

明日に引き伸ばせば、それは死んでしまう

友達に好かれようなどと思わず、友達から孤立してもいいと腹をきめて、自分を貫いていけば、本当の意味でみんなに喜ばれる人間になれる

先に見出し、後に捜し求めよ

結局芸術の唯一の原則は、見るものを模写することだ

詩人は賞賛など求めてはいない。信じてもらいたいだけだ

人間と人間との間柄には、愛よりほかの財産はない

絵というものはぼくにとって、愛すべきもの、愉しくて美しいものでなければならないんだよ。そう、美しいものだ!人生には厭なことが多すぎるんでね、これ以上厭なものなんかこしらえたくないんだよ

仕事は人間に必要だ。だから人は目覚まし時計を発明した

少なくとも自然は、生命を更新するためにのみ死を役立てます

心の底から平気で、出世なんかしなくていいと思っていれば、遠くの方でちぢこまっている犬のようにはみえないんだ
