
芸術家


努力というのは、恐らく運や偶然を追いつめて縮めて微細なものにしていって、自分で掴まえやすくするためのものではないのかと思うのである

涙が出てきたら、耐えて、苦しんで、そして前進あるのみだ

あなたには安らぎがある。贅沢さはない。お金が一端を握っているなんて言わないでくれ。私が提案している贅沢には、金はまったく関係ない

私の創造の源泉は、私が愛する人々である

自由であるとは、自由であるべく呪われていることである

自分の写真に、ほんのちょっと言葉をつけたいと思っていて…。はじめは簡単だと思って書いていたんですけど、あくる日にそれを見直してみたら、全然ダメで驚いたんです

ゆっくり急げ。美よりも速く走れ

私は絵を描く夢を見、そして私の夢を描く

いかなる革命も、3日目から堕落が始まる

まっさらな目をもて!そして目的を捨てろ!

あなたのインスピレーションやイマジネーションを抑えてはならない。模範の奴隷になるな

スタイルとは、複雑なことを表現するための簡単な方法だ

現代の若さの最大の悲惨さはもうそれに属さないということ

ミスというのはほとんどいつも神聖な特徴があって、決して修正しようとなんてしてはいけない

運命に耐えているとき、そこに真理が見える

詩はなくてはならないものだ。ただそれが何のためにあるのかを知ってさえいればなあ

ようやく何かわかりかけてきたような気がする。私はまだ、進歩している

人生の長さは一秒にも満たない。その僅かな時間に永遠に向けての準備をしなければならないとは!

未来は誰のものでもない。先駆者というものはおらず、時間に遅れた者しかいないのだ

批評家は常に比較する。比較できないもの、つまり「類まれなもの」はそこからすり抜ける

本物の涙は、悲しい一ページからではなく、見事に置かれた言葉の奇跡から引き出される

あのアナウンス(「ファウルボールにはご注意下さい」)であらためて注意する間抜けはいない。でもあのようにいっておかないと、後で怪我して訴えられたら困るというのがある。アメリカ仕込みの訴訟社会の風習である

画家は労働者が働くように勉強しなければならない

自分が何をやるかさえ確かだったら、少しぐらい待ってもなんでもない

術は日々の生活の埃(ほこり)を、魂から洗い流してくれる

人生は継続的なパーティーでなければいけないと思う

もし仕事というものが、人間にとって生きることのあがないではなく、生きることの目的であったら、人間はどんなに幸福だろう

覚えておくんだ。生涯あなたに付き添ってくれる唯一の人はあなた自身なんだ

若さと年齢は無関係

たとえこの人生が負け戦であろうと、いずれにせよ僕は「良い戦い」をしたい

文学の偉大なる傑作とは、使えない辞書のようなものである

恋の始まりは瞬間でも、つきあいが長引くかどうかは、美醜よりも人間味にかかわる問題だ

眼が見えるということは一生涯もかかる教育の果実です

神を知る最善の方法は、多くの物を愛することだ

インスピレーションは常に存在する。見つけに行くんだ

沈黙は絶叫よりも恐ろしい

私が死んだら、まるで船が遭難するようなものだな。大きな船が沈むと、その近くにいる人はみな、渦に巻き込まれてしまうんだ

自分の中にどうしても譲れないものがある。それを守ろうとするから弱くなる。そんなもの、ぶち壊してしまえ!

ノスタルジアに屈してはならない。道に出て、隣町や外国に行くんだ。ただ、痛々しい過去を旅していけない

真実のほかに美はない

自分の価値観を持って生きるってことは嫌われても当たり前なんだ

美はざっと見てもわからない

自分の中で一度燃え上がった想いというのは、止めることが出来ない

「それにしてもあの絵は全然彼女に似ていないな」なに、彼女の方でだんだん絵に似てくるさ

我々は自分たちを巡る奥深い知られざる者の真ん中にいて、絶えず昏迷する

芸術作品は、部屋を飾るためにあるのではない。敵との闘争における武器なのだ

あなたの家庭はあなたの避難所だ。ただ、そこに閉じこもってはいけない

破壊こそ創造の母だ

芸術家とは自分のやっていることに喜びを覚える人のこと。だから、すべての職業に芸術家がいるのが望ましいのだ

行動がすべての成功の鍵だ

私は同時に他人の自由をも目標にするのでなければ、自分の自由を目標にすることはできない

私は仕事をしているとくつろげる。何もしていなかったり、訪問客の相手をしていたりすると疲れる

愛の前で自分の損得を考えること自体ナンセンスだ。そんな男は女を愛する資格はない

最も美しい主題は君たちの前にある。なぜといえばそれらのものこそ君たちが一番よく知っているからである

そもそも不用のものや、そこに転がっているものに「妙なもの」があるんです。これは「妙なもの」としか言いようがないんですけど、それは、まだ誰も見ていないということもあって、それを発見するのが面白かったんですね

誰もが芸術を理解しようとする。ならば、なぜ鳥の声を理解しようとはしないのか

人に善をなせば、とがめられるものだ

痛みはいつか消えるが、美は永遠に残る

自然に線は存在しない

あなたの人生の灰色を消してごらん。そして内に秘めたカラーで彩るんだ

作家だとか、法律家だとか、政治家だとかをやってる女っていうのは、怪物だと思うね

詩人は未来を回想する

人生は意義ある悲劇だ。それで美しいのだ。生き甲斐がある

私は子供のときに自転車に乗ったことのない唯一の男である。描くことにしか興味がなかった

ふつうは歳をとったとかモーロクしたとかあいつもだいぶボケたとかいうんだけどそういう言葉の代わりに「あいつもかなり老人力がついてきたな」という風に言うのである。そうすると何だか歳をとることに積極性が出てきてなかなかいい

愛しあう前と後では、火の消えたランプと火のともったランプほどの違いがある

本物の画家というのは何もない砂漠で異常なシーンを描ける人だ

人間は、毎日生まれ変わる

自分の打ったボールがどこへ飛ぼうがかまわない。スカッと飛びさえすれば、いい気持ちなんだ

経験を賢く活かすならば、何事も時間の無駄にはならない

すべての偉大な画家はみな空間を探ります。厚みの観念の中にこそ彼らの力は宿るのです

釣りをやる人には、釣れそうなところがわかるそうなんですね。私たちの路上観察も同じような感じで、ありそうなところっていうのが、何となく雰囲気でわかるんですね。あまりピカピカの出来たての街だと、他の要素が入り込む要素がないので、妙なものを発見することが少ないんです。だいぶ時間がたって、壊れたり色々用途が変更になったり、何だかんだと生活にもまれたところで、見る人が見れば妙なものになる。そういうところがすごく面白いところなんですね

ただこの世の中に生まれてきたから、惰性で生きてるなんて、そんなやつは、生きてる必要ない

人生で起こりうる悪いことは二つしかない。パブロ・ピカソになることか、サルバドール・ダリになれないこと

もし私が犬よりも猫が好きだというのなら、それは警察猫というものがいないからである

人は生涯、同一水準の作品しか書けない

人間と人間との間柄には、愛よりほかの財産はない

むしろ「成功は失敗のもと」と逆に言いたい。その方が、この人生の面白さを正確に言いあてている

たとえ僕の人生が負け戦であっても、僕は最後まで戦いたいんだ

予感というのも、努力の重なりの上に出来る、透明な上澄みのような感覚だと思う

人間の運命は人間の手中にある

天才?そんなものは決してない。ただ勉強である。方法である。不断に計画しているということだ

私は絵の中で、音楽のように何か心慰めるものを表現したい

女の美は性格の中にあるのです。情熱の中にあるのです

人間は毅然として、現実の運命に耐えていくべきだ

思いついたことは出来る。思いつかないものは出来ない。これは避けがたく、明白なことだ

今回この写真文庫(岩波写真文庫)を一冊ずつ選んで、いまの世から眺めていきながら、時代の空気というものをつくづく感じた。活字、つまり言葉では説明しきれないことが、写真からはぷんぷん匂ってくる。このシリーズは、戦後の空気の貴重な貯蔵庫だ。いまの肥満ぎみの世の中は、じつはこの空気を吸うことからはじまっている。良くも悪くも、この空気がいまの日本人の両親なのだ

普通、表現の仕事であれば作者というものがいますよね。しかし、トマソンには作者というものがいないんです。そこがむしろ面白くて、だから「偶然」とか「出会い」ってことが一番不思議なことに思えてくるんですよね

時間は私たちに残された数少ない大切なものだ

確信を持つこと、いや確信を持っているかのように行動しなさい。そうすれば次第に本物の確信が生まれてくる

評価されるなんて一切必要なし!音が好きならば、音になっていないといわれようと「音」を出す。これが前提だな

私はあるがままの自分を受け入れてくれることだけを望む

自分が自分自身に出会う、彼女が彼女自身に出会う、お互いが相手の中に自分自身を発見する。それが運命的な出会いというものだ

眠い人が眠るように、瀕死の人は死を必要としているのです。抵抗が間違いで無駄だというときが、いずれきますよ

心の底から平気で、出世なんかしなくていいと思っていれば、遠くの方でちぢこまっている犬のようにはみえないんだ

人生はキミ自身が決意し、貫くしかないんだよ

絵画は家を飾るためにあるのではなく、敵と対峙するための攻撃的かつ防御的な戦争のツールなんだ

秘訣というものはない。ただ正しさの法則があるばかりだ
