
芸術家


私はあるがままの自分を受け入れてくれることだけを望む

なんでもいいから、まずやってみる

このまま行けと、僕の中の僕が命じるんだ

偶然というのは、結局人間的なことなんじゃないか

未来は誰のものでもない。先駆者というものはおらず、時間に遅れた者しかいないのだ

現代の若さの最大の悲惨さはもうそれに属さないということ

大事は寄せ集められた小事によってなされる

線の芸術と色の芸術とがあるように、言葉の芸術だってそれより劣るものじゃない

手慣れたものには飛躍がない。常に猛烈なシロウトとして、危険をおかし、直感に賭けてこそ、ひらめきが生まれるのだ

逃げない、はればれと立ち向かう、それが僕のモットーだ

あなたの人生の灰色を消してごらん。そして内に秘めたカラーで彩るんだ

毎朝起きるたびに、私は最高の喜びを感じる。「サルバドール・ダリである」という喜びを

たとえこの人生が負け戦であろうと、いずれにせよ僕は「良い戦い」をしたい

芸術家とは自分のやっていることに喜びを覚える人のこと。だから、すべての職業に芸術家がいるのが望ましいのだ

芸術家というものは、自分に才能があると思うとだめになってしまう。つけあがらず、職人みたいに仕事をしてこそ、はじめて救われる

君はあなた自身を創造していると思いなさい

凡庸な人間が自然を模写しても決して芸術品にはなりません。それは彼が「見」ないで眺めるからです

嫌われることは愛されることより難しい

先に見出し、後に捜し求めよ

何かをうまく語ることは、何かをうまく描くことと同様に難しくもあり面白いものだ

私の誕生の日から、死がその歩みを始めている。急ぐこともなく、死は私に向かって歩いている

努力というのは、恐らく運や偶然を追いつめて縮めて微細なものにしていって、自分で掴まえやすくするためのものではないのかと思うのである

大切なことは、熱狂的状況をつくり出すことだ

老年は騒音から遠ざかる。沈黙と忘却に仕える

とどのつまり歴史とは何か?歴史とは伝説と化した事実であり、伝説とは歴史と化したウソである

私にとっては、この外気の中での美しい研究がありがたい。私の部屋は私を苦しめる。小さすぎ手足を痛める靴のようだ。そして都会・・ 美しい都会、幾度も言わねばならないが、私が自分を知る一切のものを学び得たのは野原や森の外気の中でのことである

悪貨は良貨を駆逐するという原理と同じで、形式は実質を駆逐する

何かをするのに私は歳を取りすぎてると言われたら、そのことにすぐに取り組むようにしている

何よりも辛いのは、永遠に完成することがないということだ

1.必ずできると信じろ2.限界を越えろ3.「その時」を待つな4.行動しろ5.正しく問え6.ジャッジせず、隠された美を見ろ7.遅すぎることなんてない

人間が生きる限り、死人も生きているんだ

最近はお金持は多いけど、上品なお金持はなかなかいない。だいたいは下品だ

夫婦とは二つの半分になるのではなく、一つの全体になる事だ

生きる日のよろこび、悲しみ。一日一日が新しい彩りをもって息づいている

『自分の謎』で言っているような、自分への不思議な感覚というのはみんなもっているはずだけど、ほかの遊びに忙しくなって、どんどん忘れていっちゃう。でもその感覚ってどこかには残ってるんですね

そもそも不用のものや、そこに転がっているものに「妙なもの」があるんです。これは「妙なもの」としか言いようがないんですけど、それは、まだ誰も見ていないということもあって、それを発見するのが面白かったんですね

もし私が犬よりも猫が好きだというのなら、それは警察猫というものがいないからである

恋はその始まりがいつも美しすぎる。だから結末が決して良くないのも無理はない

芸術が愛らしいものであってなぜいけないんだ?世の中は不愉快なことだらけじゃないか

眠い人が眠るように、瀕死の人は死を必要としているのです。抵抗が間違いで無駄だというときが、いずれきますよ

運命は、むしろ降ってきたものを遊んだ方がいいのだろう。自分で選ぶとなれば運命として遊べないが、上から下りてくる運命は、むしろそれ自体を遊べる。自決できる世界は考えたら自分の範囲の狭いものだが、突然やってくる他からの運命の世界は自分よりも広い。どうも運命を遊ぶ気持ちが、他力思想の自在さに繋がっていくような気がする

人間が生きている社会基盤は、一瞬なりとも安定することなく、さまざまな変動によってつねに変化する

詩人は未来を回想する

いや、40年と30秒だよ

自分が何をやるかさえ確かだったら、少しぐらい待ってもなんでもない

絵を描き始める前に、すでにそれは私の心の中に形作られている

あなたの中に、あなたの知らない芸術家がいる。彼は月夜に物事がどの様に違って見えるか興味がないのだ

運命は人がその糸をもつれさせるのを好まない

私はいつも、まだ自分ができないことをする

自然に線は存在しない

99回倒されても、100回目に立ち上がればよい

心の底から平気で、出世なんかしなくていいと思っていれば、遠くの方でちぢこまっている犬のようにはみえないんだ

直観力と想像力を、抑え込んではならない

人はあらゆる物や人に意味を見出そうとする。これは我々の時代にはびこる病気だ

自然に生き、自分の気持ちをほんとうに伸ばしてゆこうとすれば、まず、いたるところで残酷に、壁に突きあたる

日本人が何をするにも明確であることが、私にはうらやましい

詩はなくてはならないものだ。ただそれが何のためにあるのかを知ってさえいればなあ

侮辱に悪影響を受けるのは、侮辱に感染しているのだ

私にとってはテレビは想像できるものしか映らない画面の一種でしかない

家の仕事をしている女性は、この世でもっとも美しい

同じことを繰り返すくらいなら、死んでしまえ

文学の偉大なる傑作とは、使えない辞書のようなものである

素朴に、無邪気に、幼児のような眼をみはらなければ、世界はふくらまない

真実のほかに美はない

普通の大人なら、球場はボールが飛んでくるから人にいわれなくても自分で注意する。それができないのは五歳か六歳で、つまりそれがいまの日本人の精神年齢ということだろう

運命に耐えているとき、そこに真理が見える

現代人の欠点は自分の職業に愛と誇りを持っていないことである。多くの人が職業を必要悪の労役苦役と考えている

絶対に言えるのは、時間が経つとワインと同じで良くなるんです。少々の時間じゃだめだけどね、100年後とかね。何でもない写真でも100年経ったらすごく良く感じるんですよ

私は同時に他人の自由をも目標にするのでなければ、自分の自由を目標にすることはできない

(カメラは)カビたり錆びたりもしますから、送られてきたお菓子とかに入っているシリカゲルを棚に入れたりしています。まあ、普通に置いてます

人生は意義ある悲劇だ。それで美しいのだ。生き甲斐がある

鉛筆や紙と同等の費用で映画が創れたときにのみ、映画は芸術作品となるだろう

冒険こそが、わたしの存在理由である

みんな神話が好きだ。だから私の絵を愛するのだ

人生には不愉快な事柄が多い。だからこれ以上、不愉快なものを作る必要はない

究極の善、究極の悪、究極の価値がなければ、人間のある活動が別の活動よりも本質的に優っていることなどあり得ない。だから、全ての行為が同じ価値しか持っていないということを認めざるを得ない。とするなら、一つの行為を別の行為よりも優先させるのは、我々が自分で独自の選択を行っているからある

人間は精神が拡がる時と、閉じこもる時が必ずある。強烈に閉じこもりがちな人ほど逆に広がる時がくる

人生の長さは一秒にも満たない。その僅かな時間に永遠に向けての準備をしなければならないとは!

ただこの世の中に生まれてきたから、惰性で生きてるなんて、そんなやつは、生きてる必要ない

ナマ身で運命と対決して歓喜する。それがほんとうの生命感

女の美は性格の中にあるのです。情熱の中にあるのです

苦しい時には、自分よりもっと不幸な男がいたことを考えよ

大切なことは混沌を拡大することだ。混沌を消し去ってはいけない

全てのものは限られた量しかない。特に幸福は

犬や猫は偶然など当たり前のこととして、偶然の海をゆったりと泳いでいるのではないだろうか

日本人はやはり全員が五、六歳か、もしくはたんなる訴訟の素材なのだ

愛の前で自分の損得を考えること自体ナンセンスだ。そんな男は女を愛する資格はない

常に悲しみを要求する人生に対して、僕らにできる最上のことは、小さな不幸を滑稽だと思い、また大きな悲しみをも笑い飛ばすことだ

思いついたことは出来る。思いつかないものは出来ない。これは避けがたく、明白なことだ

自分の打ったボールがどこへ飛ぼうがかまわない。スカッと飛びさえすれば、いい気持ちなんだ

私はユダヤの偉大な指導者、モーゼのように約束の土地に入れるのでしょうか?わずかに進歩しましたが、なぜこんなに遅々として骨が折れるのでしょう。芸術とは、ほんとうに聖職者のように、それに全身全霊を捧げる純粋な人々を求めるものなのでしょうか?

芸術は醜いものを生み出すが、しばしばそれは時とともに美しくなる。一方、流行は美しいものを生み出すが、それは常に時とともに醜くなる

時間は私たちに残された数少ない大切なものだ

自分の価値観を持って生きるってことは嫌われても当たり前なんだ

情欲に流されるのはいい。だけど、流されているという自覚を持つんだ

家族同様に暮らしていくうちに、猫はしだいに家庭の中心的存在になってくる

制服は征服するためにかかせない。私の人生を通じて、市民の衣装を着るほど自分をおとしめるのは稀だった。私はいつもダリという制服を着ている

女が愛し、愛されると彼女は変わる。誰も彼女にかまわなくなると、精神が乱れてその魅力が失われる
