
ピーター・ドラッカー(Peter Drucker)


真摯さはごまかせない

1、より速くすること。2、よりよくすること。3、今やるべきことをすること

一番確実な未来予知の方法は、未来自体を作り出してしまうことである

21世紀に重要視される唯一のスキルは、新しいものを学ぶスキルである。それ以外はすべて時間と共にすたれてゆく

たいていの経営者は、その時間の大半を過ぎ去った「きのう」の諸問題に費やしている

もしマーケティングが完全に行われていたら、販売努力は不要だ

時間こそ真に普遍的な制約条件である。あらゆる仕事が時間の中で行われ、時間を費やす。それなのに、ほとんどの人が、この代替できない必要不可欠な資源を重要ではないもののように扱う。

経営者は常に現実的でなければならない

成功への道は自らの手で未来をつくることによってのみ開ける

日本人の強みは、組織の構成員として、一種の「家族意識」を有することにある

「出来ないこと」ではなく、「出来ること」に集中しなさい

人間にとって成長ないし発展とは、何に対して貢献すべきかを自らが決定できるようになることである

世界一になりなさい。さもなければ撤退しなさい

組織に働く者は、組織の使命が社会において重要であり、他のあらゆるものの基盤であるとの信念を持たねばならない。この信念がなければ、いかなる組織といえども、自信と誇りを失い、成果をあげる能力を失う

重要なことは明日何をするかではなく、今日、何をしたかである

組織のマネジメントとは、凄い人材を入れることや改新的なサービスを導入する事のように思われているが、一番重要なのは、今ある人材と資産で何ができるかを考えることである

人々を動機付ける能力がなくては、経営者とは言えない

成果をあげる人の共通点は、行わなければいけない事を、しっかり行っているというだけである

組織の活動というのは、「いかに世の中に貢献していくか」という一点に集約される

誰でも自らの強みについてはよく分かっている。だが、たいていは間違っている。わかっているのはせいぜい弱みである。それさえ間違っていることが多い

自らに求めるものが少なければ、成長しない。多くを自らに求めるなら、成長しない者と同程度の努力で巨人に成長できる

リーダーは尊敬されるが、必ずしも好かれるとは限らない

基本と原則に則っていないものは、かならず破綻する

無能を並みの水準にするには一流を超一流にするよりも、はるかに多くのエネルギーと努力を必要とする

教養ある人間は、勉強し続けなければならないということを自覚している

歴史上いかなる国においても、企業とくに大企業は株主のためにのみマネジメントすべきであるという主張はもちろん、主として株主のためにマネジメントすべきであるという主張さえ、主流になったことはない

不得手なことの改善にあまり時間を使ってはならない。自らの強みに集中すべきである

人の卓越性は、ひとつの分野、あるいはわずかの分野においてのみ、実現されるのである

学ぶという事は一生続く、変化に遅れないようについていくためのプロセスだという事実を、私たちは今では受け入れている。そして、最も緊急な課題は人々に学び方を教えることである

自らの果たすべき貢献は何かという問いからスタートするとき、人は自由となる。責任をもつがゆえに、自由となる

マーケティングは事業全体を完全に包含する。それは最終成果の観点、つまり顧客の視点から見たビジネスすべてである。それゆえにマーケティングに対する配慮と責任は企業全体に浸透していなければならない

完璧な青写真なるものは、二重に人を欺く。それは、問題を解決できないだけでなく、問題を隠すことによって、本当の解決を難しくする

まず、やりたいを決め、次に何に集中すべきかを決めなさい

選択肢を前にした若者が答えるべき問題は、正確には、何をしたらよいかではなく、自分を使って何をしたいかである

成功する人間に必要な生まれつきの能力などありはしない。ただ、あなたが成し遂げたいことに、必要な能力だけを身につければいいのだ

成し遂げたいことに必要な条件を、明確に把握すればするほど、達成される確率は高まっていく

他人の短所が目につきすぎる人は、経営者には向いていない。長所を効果的に発揮させるのが自分の仕事だと考える人が、有能な経営者になれる

問題の分析によって解決案が一つしか見つからなければ、その解決案は先入観に理屈をつけたにすぎないものと疑うべきである

マーケティングの理想は販売を不要にすることである。つまり、製品がおのずから売れるようにすることである

寝床につくときに、翌朝起きることを楽しみにしている人間は、幸福である

現実とつじつまが合わないイノベーションを手掛けてはいけない。そのようなイノベーションが実を結ぶことは希である。たんにその新奇さのゆえに、魅力的に見えることが少なくない。しかし、それらの多くはたとえ失敗しなくとも、莫大な資金と時間を要する

効率とは物事を正しく行うことで、有効性とは正しいことを行うことである

事業を行うときは、次の4つの条件を満たしておかなければならない。まず経営環境、使命、強みが現実と一致していること。そして、それらの条件が互いに合致していること。そして、周知徹底されなければならない。さらに、たえず検証されなければならない

リスクには2種類ある。踏むには危険が大きすぎるリスク。それと逃すにはあまりにも惜しいリスクだ

上司を過大評価することはあってもいいが、決して過小評価するな

市場において目指すべき地位は、最大ではなく、最適である

非合理的な顧客なるものは存在しない。顧客は、顧客にとっての現実にもとづいて合理的に行動している

正しい構造が成果を約束してくれるわけではない。しかし、間違った構造は成果を生まず、最高の努力を無駄にしてしまう

何かを成し遂げるためには、そのことをしか考えられないという“狂い”が必要となる

人間は自らが望む未来の大きさに合わせて、成長する

働く人たちの姿勢は、何にもまして経営管理者の行動を反映する。彼らの姿勢は、経営管理者の能力と構造を映す

真のイノベーションと新奇さを混同してはいけない。イノベーションは価値を生む。新奇さは面白いだけである。ところが組織の多くが毎日同じことを行い、毎日同じものをつくることに飽きたというだけで、新奇なものに取り組んでしまう

新しい事業をつくり出すときは、大きなビジョンである必要はない。しかし、今日の常識とは違うものでなければならない

成功する企業というのは、「問題」ではなく、「チャンス」に目を向けている

昨日を守ること、すなわちイノベーションを行わないことのほうが明日をつくることよりも大きなリスクを伴う

以前にも成功をおさめたからといって、今度も以前と同様の仕事のやり方をし続ける経営者というものは必然的に失敗する運命にある

最も重要なことから始めなさい

内を見るよりも外を見るほうが易しい。しかもそのほうが賢い

複雑なものはうまくいかない

時間を管理するには、まず自らの時間をどのように使っているかを知らなければならない

おそらく今日、高等教育を受けた人の割合が世界でもっとも多い国が日本である。日本にとっての問題は、いかにして彼ら高等教育を受けた人たちを生産的な存在にするかである

我々が行動可能なのは現在であり、また未来のみである

いかなる成果もあげられない人の方がよく働いている。成果の上がらない人は、第一に、ひとつの仕事に必要な時間を過小評価する。第二に、彼らは急ごうとする。第三に、彼らは同時にいくつかのことをしようとする

これまでの実績など捨てなさい。自分の強みを過信した者は生き残れません

最初はダメでも何度でもやり直せという態度は誤りである

企業の目的は顧客創造である以上、企業の基本的な機能はマーケティングとイノベーションの2つしかなく、そのほかはすべてコストだ

成果をあげる者は、時間が制約要因であることを知っている。あらゆるプロセスにおいて、成果の限界を規定するものは、最も欠乏した資源である。それが時間である

企業はなによりもアイデアであり、アイデアを生むことのできるのは個々の人間だけである。勇を鼓して自ら思考し、既成観念にあえてそむける人なくして、その企業の成長と繁栄は望めない

部下の成長は、育成した者にとって昇進に値する貢献としなければならない

指揮者は、一人の人間を受け入れるために楽譜を書き直したりはしない

明日は必ず来る。そして、明日は今日とは違う

学問的な言い方ではないが、仕事ができる組織は仕事を楽しんでいる

効率とは、現在既に行われている事をより洗練させることである

判断の代わりに公式を使うことは、つねに間違いである

いまさら、自分を変えようとしてはならない。そんなのは、うまくいくわけがない

どんな人でも努力すれば、“それなり”の能力は身につけることが出来る。そして、この世で成功するためには、“それなり”の能力があれば十分なのである

顧客にとっての価値を想像してはならない。直に聞かなければならない

忠誠心を買うことはできない。獲得すべきものである。金の力で引き留めようとすれば、引き留められた者が誘惑に対する自分の弱さを会社のせいにするだけである

管理者は高潔な品性をもってこそ、指導力を発揮し、多くの人の模範となりうる

間違いや失敗を犯したことのない者というのは、単に無難なこと、安全なこと、つまらないことしか、やってこなかっただけである。逆に優れている者ほど、数えきれない間違いを犯すものであり、これは常に新しいことに挑戦している証拠である

生産性を上げる一番簡単な方法は、今、一番成果が出ている仕事に集中し、成果が出ていない仕事からは、撤退してしまうことである

幹部の仕事と知識とは、あまり関係はない

成果とは常に成功することではない。そこには間違いや失敗を許す余地がなければならない

未来を予知しようとすることは、夜中に田舎道をライトもつけずに走りながら、後ろの窓から外を見るようなものである

コミュニケーションで最も大切なことは、相手の言わない本音の部分を聞くことである

コミュニケーションで一番大切なことは、相手が口にしていない言葉を聞き分ける力である

決断の場面においてはトップは常に孤独である

優れた医者というのは、正しい診断を最も多く下す人ではない。誤った診断をすばやく見つけ、それを直ちに改めることのできる人である

生産性の本質を測る真の基準は「量」ではなく、「質」である

成果をあげる人とあげない人の差は才能ではない。いくつかの習慣的な姿勢と、基礎的な方法を身につけているかどうかの問題である。しかし、組織というものが最近の発明であるために、人はまだこれらのことに優れるに至っていない

失敗者が何をして失敗したかよりも、成功者が何をして成功したかを学びなさい

チャンスとは一つのことに心に集中することによって、かろうじて見つけることができるものである

集中するための第一の原則は、もはや生産的でなくなった過去のものを捨てることである。そのためには、自らの仕事と部下の仕事を定期的に見直し、「まだ行っていなかったとして、いまこれに手を付けるか」と問わなければならない

急成長会社では無能な者が要職にいる。会社の成長についていけなかった人々である

これからは、誰もが自らをマネジメントしなければならない。自らを最も貢献できる場所に置き、成長していかなければならない

仕事のやり方を変えるのではなく、仕事の意味を考えなさい

21世紀の最大の不安定化要因は人口の構造変化である。ただし、先進国における最大の問題は高齢化ではない。少子化のほうである

マネジメントたる者は、共に働く者から自らの仕事を教わらなければならない
