Grace/Jeff Buckley 歌詞和訳と意味
[Verse 1]
月が俺を引き留めようとしてる
飛び立つには良い空模様
もう待つのは十分だ
別れの時間が近づいてるが
怖くないさ 死ぬことなんて
離れゆく中で愛を語っても
君は過ぎゆく時間を恋しがってる
[Chorus]
炎に身を焼かれるような
どんな苦痛も受け入れる
炎に身を焼かれるような
どんな苦痛も受け入れるよ
[Verse 2]
そして君は俺の腕を涙で濡らして
悲しみに暮れながら光へと歩いていくんだ
少しワインを飲もう
俺達が明日を迎えられるように なぁ
雨が降っている
とうとうお別れの時さ
思い知らされるよ
君に辛い思いをさせてしまうってこと
[Chorus]
炎に身を焼かれるような
どんな苦痛も受け入れる
炎に身を焼かれるような
どんな苦痛も受け入れるよ
[Bridge]
世界中が俺を忘れるだろう
そしたらすぐわかるさ
だからこのキスで君も忘れて
死ぬのは怖くない 待ち遠しいくらいさ
[Chorus]
炎に身を焼かれるような
どんな苦痛も受け入れる
炎に身を焼かれるような
どんな苦痛も受け入れるよ
「Grace(グレース)」 – Jeff Buckley(ジェフ・バックリィ)の歌詞を和訳
曲名 | Grace(グレース) |
アーティスト名 | Jeff Buckley(ジェフ・バックリィ) |
収録アルバム | Grace |
ジャンル | Alternative rock, Psychedelic rock, Celtic rock |
リリース日 | 1994年8月23日 |
録音場所 | Bearsville Recording Studio, Woodstock, NY |
レーベル | Columbia |
作詞作曲 | Jeff Buckley, Gary Lucas |
プロデュース | Andy Wallace |
Grace/Jeff Buckley 解説
この曲を紹介する前に、まずJeff Buckley(ジェフ・バックリィ)について簡単に紹介しておきましょう。
ジェフはアメリカ出身のアーティストで、ローリングストーン誌の選ぶ偉大なシンガーにもランクインするほど批評家からも評価の高いアーティストです。それにも関わらず、彼のリリースしたアルバムは今回紹介する「Grace」がタイトルになったアルバム1つしかありませんし、USビルボードでは最高149位とセールスはお世辞にも良いとは言えません。
実は彼が一般に評価され、セールスを上げ始めたのは後述の理由により彼が30歳で亡くなった後になります。彼の死後発表されたシングル「Hallelujah」は全米で2位のセールスを記録し、唯一のアルバムも累計200万枚のプラチナディスク認定。彼が死後に認知されたのは上に書いた「Hallelujah」によるものですが、今回は「Grace」についての紹介なのでここらへんにしときましょう。要は若くして亡くなったにもかかわらず、根強い人気を誇るアーティストだと認識して頂ければ大丈夫です。
さて、この曲はジェフ自身が雨の日の空港で、恋人と離ればなれになった時の思い出から着想を得たそうです。本人へのインタビューによると、この曲の解釈は次のようです。
“It’s about not feeling so bad about your own mortality when you have true love.”
(この曲で伝えたいのは、もし自分が本当に愛されているのなら、死ぬ運命だとしても辛くないということなんだ)
ジェフのいうように「Grace」の歌詞の中には、愛をもって死や苦痛を恐れない人の姿が描かれており、その表現は詩として美しさを感じるほどです。
ジェフが亡くなったことは前述したとおりですが、この歌詞中には「俺の名前が忘れ去られる」という表現が登場します。drownの本来の意味は「溺れる」という意味です。ジェフが若くして亡くなった死因は、偶然にも事故による溺死。意図せず彼は自分の歌詞と同じ運命を辿ることになったのでした。
しかしながら、死後も彼の名は忘れられることなく、彼の曲は全世界で愛され続けています。彼の憂いは晴れたのでしょうか。そして最も気がかりなのは、彼が本当の愛に包まれて恐れなく天国へ逝くことが出来たかどうかです…。