My Love Mine All Mine/Mitski 歌詞和訳と意味
[Verse 1]
Moon, a hole of light
月よ、あなたは光の穴のよう。
Through the big top tent up high
果てしない夜空のテントを出て
Here before and after me
後ろからも前からも
Shinin’ down on me
私を照らしてくれる。
Moon, tell me if I could
月よ、どうかお願い。
Send up my heart to you?
私の心をあなたのもとに。
So, when I die, which I must do
いつか必ず訪れる、私の人生の幕引きには
Could it shine down here with you?
あなたと共に私を照らしてあげたい。
[Chorus]
‘Cause my love is mine, all mine
この愛は私だけのものだから。
I love, my, my, mine
私を愛している私だけのものだから。
Nothing in the world belongs to me
この世界に私の持ち物なんて、何ひとつない。
But my love, mine, all mine, all mine
それでもこの愛だけは私のもの。
[Verse 2]
My baby here on earth
この地球で
Showed me what my heart was worth
私の心の価値を教えてくれたのはあなた。
So, when it comes to be my turn
いつか私にその時が訪れたら
Could you shine it down here for her?
その人も照らしてあげてくれませんか。
[Chorus]
‘Cause my love is mine, all mine
この愛は私だけのものだから。
I love, my, my, mine
私を愛している私だけのものだから。
Nothing in the world belongs to me
この世界に私の持ち物なんて、何ひとつない。
But my love, mine, all mine, all mine
それでもこの愛だけは私のもの。
Nothing in the world is mine for free
この世界に、ただでくれるものなんてない。
But my love, mine, all mine, all mine
それでもこの愛だけは私のもの。
曲名 | My Love Mine All Mine (マイ・ラブ・マイン・オール・マイン) |
アーティスト名 | Mitski (ミツキ) |
収録アルバム | The Land Is Inhospitable and So Are We |
リリース日 | 2023年 10月3日(シングル) 2023年 9月15日(アルバム) |
My Love Mine All Mine/Mitski 解説
My Love Mine All Mine(マイ・ラブ・マイン・オール・マイン)は、アメリカで活動する日系アメリカ人のシンガーソングライターのMitski(ミツキ)が2023年にリリースした楽曲です。
ここ最近で一番心が揺さぶられた曲かもしれません。それくらい、素晴らしい曲でした。ここまで情景が思い浮かぶような曲って、そうそうないです。
ちょうど私が和訳しようと思い立ったときに、ミツキの公式Youtubeチャンネルが歌詞和訳の動画をアップしたんですが、和訳があまりにも美しくて鳥肌が立ちます。これをつくったのは、ミツキ本人かな。やっぱりそうだろうな。
もう、歌詞に対する愛情があふれ出ているんですよね。
訳文が一気に出るんじゃなくて、歌に合わせて出しているのもまたいい。文字が出る間が、想像と感情を揺さぶってくれます。正直、私が和訳するときにもたくさん参考にさせていただきました。
最初、こんなに完成された和訳が公式から出ているなら私が和訳なんてすべきじゃないな、とも思ったんですけども、あまりにも感動してしまったので結局和訳してしまいました。
ふだん、歌詞の和訳文には末尾に句読点なんてつけないんですが、そのルールを捻じ曲げてでも、この曲の情感を伝えたいと思ってつけてみました。
そしてこの曲の歌詞でもっとも美しいと思ったのが、Verse2の最後が「her」になっていること。
Verse2の始めで「My baby」という表現が出てきますが、これが最後の「her」と同一人物になっていますよね。女性であるミツキがここで「Him」を使わなかったことで、解釈の余地をくれています。
この曲で歌われるMy Baby、つまり大切な人は女性の恋人なのかもしれないし、あるいはミツキ自身が女の子の子供を持ったときに、今度はこの曲が慈愛の歌としての意味も持つのかもしれない。
ロマンスを感じさせるシンプルなラブソングではなく、自分の生き方に対する真理が込められたこの曲だからこそ、残された解釈の余地がこれほどまでに美しく輝くんじゃないでしょうか。