God Save the Queen/Sex Pistols 歌詞和訳と意味
[Verse 1: Johnny Rotten]
God save the queen
神よ、女王様を救ってくれ
The fascist regime
ファシスト政権
They made you a moron
奴らがお前らを低脳にしたのさ
Potential H-bomb
何しろ水爆みたいなもんだからな
God save the queen
神よ、女王様を救ってくれ
She ain’t no human being
あの女は人間じゃない
There is no future
In England’s dreaming
イングランドが見る夢に未来はないぜ
Don’t be told what you want to want to
お前が何を望んでるかは教えてくれない
And don’t be told what you want to need
お前に必要なことは教えられないんだ
There’s no future, no future
未来はない、未来はないよ
No future for you
お前に未来はないんだよ
[Verse 2: Johnny Rotten]
God save the queen
神よ、女王様を救ってくれ
‘Cause tourists are money
観光客が勝手に金を落としてくれるもんな
And our figurehead
俺たちのお飾りフィギュアは
Is not what she seems
目には見えないものなんだよ
Oh, God save history
おぉ神よ、歴史を救いたまえ
God save your mad parade
神よ、狂ったパレードを救いたまえ
Oh, Lord, God have mercy
おぉ主よ、神よ、どうかご慈悲を
All crimes are paid
これまでの犯罪は割に合ってよかったな
When there’s no future how can there be sin?
当然、未来がないんだから罪もないだろ
We’re the flowers in the dustbin
俺たちはゴミ箱で咲く花
We’re the poison in your human machine
俺たちはお前ら人間マシーンにとっちゃ猛毒
We’re the future, your future
俺たちが未来、すなわちお前らの未来さ
all crimes are paid:crime doesn’t pay(犯罪は割に合わない)を踏まえた表現
[Outro: Johnny Rotten]
No future
未来はない
No future
未来はないよ
No future for you
お前に未来はないんだよ
No future
未来はない
No future
未来はないよ
No future for me
お前に未来はないんだよ
曲名 | God Save the Queen (ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン) |
アーティスト名 | Sex Pistols (セックス・ピストルズ) |
収録アルバム | Never Mind the Bollocks, Here’s the Sex Pistols |
リリース日 | 1977年 5月27日(シングル) 1977年 10月28日(アルバム) |
God Save the Queen/Sex Pistols 解説
セックス・ピストルズは1970年代後半にロンドンで起きたパンクムーヴメントの象徴的なバンドです。ロンドンパンク、初期パンクとも呼ばれてます。
王室・政府・大手企業などを攻撃する反体制的な歌詞、髪をツンツンに立てたり服を安全ピンで止める斬新なファッション、コードをかき鳴らすだけのシンプルなロックンロールは絶頂期を迎えるのも衰退するのもあっという間だったようです。
仕掛け人のマルコム・マクラーレンとヴォーカルのジョニー・ロットンを中心にピストルズは後世のロックバンドに大きな影響とスピリットを与えました。
この曲はイギリスの事実上の国歌とされてる「God Save the Queen」と同じタイトルなので、当然のことながら各所から圧力がかかり契約破棄や放送禁止などの処置が取られたようですが、かえって意気盛んな若者のエネルギーに火を注ぐ結果となったことでしょう。
「God Save the Queen」が収録されてるアルバム『Never Mind the Bollocks』はピストルズ唯一のオリジナルアルバムで他のパンクバンドと比べても音質が優れてるのが特徴です。ピンク・フロイドなどを手掛けたプロデューサー、クリス・トーマスの功績も大きいでしょう。
ピストルズと言えばシド・ヴィシャス(ベース)のイメージが強いですが、曲作りのメインは前任ベーシストのグレン・マトロックが担当してました。シドは演奏レベルも低く、彼の代わりにレコーディングでベースを弾いたのはギターのスティーブ・ジョーンズだったようです。シド・ヴィシャスの評価については賛否がありますが、ピストルズの顔であり広報担当としては有能でした。
歌詞は王室を批判したものではないようです。むしろジョニーは王室の人たちの人生は制約がありすぎて同情してます。彼は一方的に服従を強要するやり方を非難しており、絆や忠誠心を得るにはその根拠をはっきりと示すのが筋であると語ってます。パンクの象徴的人物は論理的思考の持ち主ですね。
ジョニー・ロットン “状況を変えなきゃ未来はないんだからポジティヴなステートメントだよな”