The Scientist/Coldplay 歌詞和訳と意味

「The Scientist」は、2002年のアルバム『A Rush of Blood to the Head』に収録されたバラードで、コールドプレイを象徴する楽曲として広く愛されています。シンプルなピアノフレーズから始まる構成はとても静かで、聴き手の感情にまっすぐ触れるように設計されています。

歌詞の中心は“謝りたくても、どうしてこうなったのか自分でも説明できない”という葛藤です。主人公は過去に戻りたいと願いながら、壊れてしまった関係の理由を探し続けます。淡々とした語り口の裏に深い後悔と愛情が重なり、静かな表現でありながら切実な響きを生み出しています。

この曲を象徴するのが、逆再生の映像で構成されたミュージックビデオです。クリス・マーティンが歩く世界だけが時間を巻き戻していき、彼自身はその流れに逆らうように淡々と進む演出が、曲の“戻れない時間”というテーマを視覚的に補強しています。その独創性が評価され、ビデオは多くの音楽賞を受賞しました。

「The Scientist」は派手な展開がないにもかかわらず、内省と誠実さを静かに積み重ねることで、聴くほどに深く染み込む一曲です。恋の後悔や未練を経験した人なら誰しも心を引かれるような、コールドプレイの美学が詰まった名作です。

The Scientist/Coldplay 歌詞和訳と意味

[Verse 1]
Come up to meet you, tell you I’m sorry
会いに行ってごめんって伝えたくて
You don’t know how lovely you are
君がどれほど愛おしいか君は知らない
I had to find you, tell you I need you
探し出して必要だって言いたかった
And tell you I set you apart
誰より大事だって打ち明けたかった

Tell me your secrets and ask me your questions
秘密を聞かせて そして僕にも問いかけて
No, let’s go back to the start
ねえ 一緒に最初に戻ろうよ
Runnin’ in circles, comin’ up tails
同じところをぐるぐる回って コインは裏ばかり
Heads on a science apart
理屈ばかりが僕らを遠ざける

[Chorus]
Nobody said it was easy
誰もこんなに簡単だなんて言ってない
It’s such a shame for us to part
別れなきゃいけないなんて悲しすぎる
Nobody said it was easy
ねえ 誰も簡単だなんて言わなかった
No one ever said it would be this hard
でもこんなにつらいなんて聞いてない
Oh, take me back to the start
お願い 最初に戻してよ

[Verse 2]
I was just guessin’ at numbers and figures
数字や理屈をただ当てずっぽうで追って
Pullin’ your puzzles apart
君というパズルを無理にほどいていた
Questions of science, science and progress
科学の問いも 進歩なんて言葉も
Do not speak as loud as my heart
僕の心の声には敵わない

And tell me you love me, come back and haunt me
愛してるって言ってよ そして戻ってきてよ ずっとそばにいて
Oh, and I rush to the start
ああ そして僕は急いであの始まりに戻る
Runnin’ in circles, chasin’ our tails
同じ場所を駆け回って 僕らは尻尾を追いかけて
Comin’ back as we aren back time
時間を巻き戻すみたいに戻っていくんだ

[Chorus]
Nobody said it was easy
誰も簡単だなんて言ってない
Oh, it’s such a shame for us to part
ああ 別れるなんて悲しすぎる
Nobody said it was easy
誰も簡単だなんて言ってない
No one ever said it would be so hard
でもこんなにつらいなんて誰も言わなかった
I’m goin’ back to the start
僕はまた最初に戻るんだ

[Instrumental Break]

[Outro]
Ah-ooh
Ah-ooh
Ah-ooh
Ah-ooh