Bee Geesの「Tragedy」は、1979年にリリースされたアルバム『Spirits Having Flown』に収録されたナンバーで、ディスコ時代の頂点を象徴するような一曲です。タイトルの「Tragedy(悲劇)」という言葉とは裏腹に、曲全体はエネルギーに満ちていて、激しくも美しいサウンドが特徴的。冒頭から鳴り響く衝撃的なシンセサイザーの音と、Barry Gibbのハイトーン・ファルセットが絡み合う瞬間、聴く者を一気に非日常の世界へ引き込みます。

歌詞のテーマは、失われた愛の痛みと喪失感。恋人を失ったあと、心の中に広がる虚無と絶望を「Tragedy(悲劇)」と呼び、夜が深まるごとにその苦しみが増していく様子を描いています。それでも、彼らの歌声にはどこか劇的なロマンティシズムがあり、悲しみをただの暗闇として描くのではなく、人間の感情の奥深さとして昇華しているのが印象的です。

制作の裏側には、Bee Geesならではの職人的なサウンドづくりがありました。曲の途中で響く“爆発音”のようなサウンドエフェクトは、実際にバンドがドアを叩いたり、手を叩いたりして録音したもの。アナログならではの試行錯誤を重ね、迫力のあるサウンドを生み出しています。彼らの音作りに対するこだわりと実験精神が、この曲のドラマチックな雰囲気をより一層引き立てています。

リリース当時、「Tragedy」は全米・全英チャートの両方で1位を獲得。前作「Too Much Heaven」や「Stayin’ Alive」と並んで、Bee Geesの黄金期を築いた楽曲のひとつとなりました。彼らの楽曲が単なるダンスミュージックに留まらず、感情の深みをもたらしていたことを証明する一曲でもあります。

悲劇というテーマをここまでエモーショナルに、そして力強く表現できるのはBee Geesならでは。恋の終わりや人生の絶望を経験した人ほど、この曲の中に自分の心を重ねてしまうはずです。音が炸裂するようなサビに身を委ねると、悲しみが美しさへと変わっていく――そんな感覚を与えてくれる、まさに時代を超えた名曲です。

Tragedy/Bee Gees 歌詞和訳と意味

[Verse 1]
Here I lie in a lost and lonely part of town
寂しくて取り残された街の片隅で、僕は横たわっている
Held in time in a world of tears, I slowly drown
涙の世界の中で時が止まり、ゆっくりと沈んでいく
Going home, I just can’t make it all alone
帰りたいのに、ひとりじゃどうしてもたどり着けない
I really should be holdin’ you, holdin’ you
本当は君を抱きしめていたい、強く抱きしめていたい
Lovin’ you, lovin’ you
そして君を愛していたい、ただ愛していたい

[Chorus]
Tragedy
悲劇さ
When the feeling’s gone, and you can’t go on, it’s tragedy
あの想いが消えて、もう前に進めなくなった時、それは悲劇なんだ
When the morning cries and you don’t know why, it’s hard to bear
朝が泣き出して、理由もわからないまま、胸が押しつぶされそうになる
With no one to love you, you’re going nowhere
愛してくれる人がいなければ、どこへも進めない
Tragedy
悲劇さ
When you lose control, and you got no soul, it’s tragedy
心を失い、自分を見失ってしまう、それも悲劇なんだ
When the morning cries and you don’t know why, it’s hard to bear
朝が泣いていても、その理由がわからないまま、ただ耐えるしかない
With no one beside you, you’re going nowhere
隣に誰もいないなら、もう進む道も見えない

[Verse 2]
Night and day, there’s a burning down inside of me, ah
昼も夜も、心の奥で燃え続ける炎がある 
Burning love with a yearning that won’t let me be
消えることのない恋しさが、僕をそっと焦がしていく
Down I go, and I just can’t take it all alone
沈んでいく僕は、ひとりではもう抱えきれない
I really should be holdin’ you, holdin’ you
本当は君を抱きしめていたい、腕の中に感じていたい
Lovin’ you, lovin’ you
君を愛していたい、すべてを込めて愛したい

[Chorus]
Tragedy
悲劇さ
When the feeling’s gone, and you can’t go on, it’s tragedy
あの想いが消えて、もう前に進めなくなった時、それは悲劇なんだ
When the morning cries and you don’t know why, it’s hard to bear
朝が泣き出して、理由もわからないまま、胸が押しつぶされそうになる
With no one to love you, you’re going nowhere
愛してくれる人がいなければ、どこへも進めない
Tragedy
悲劇さ
When you lose control, and you got no soul, it’s tragedy
心を失い、自分を見失ってしまう、それも悲劇なんだ
When the morning cries and you don’t know why, it’s hard to bear
朝が泣いていても、その理由がわからないまま、ただ耐えるしかない
With no one beside you, you’re going nowhere
隣に誰もいないなら、もう進む道も見えない
Ah

[Outro]
Tragedy
悲劇さ
When the feeling’s gone, and you can’t go on, it’s tragedy
あの想いが消えて、もう前に進めなくなった時、それは悲劇なんだ
When the morning cries and you don’t know why, it’s hard to bear
朝が泣き出して、理由もわからないまま、胸が押しつぶされそうになる
With no one to love you, you’re going nowhere
愛してくれる人がいなければ、どこへも進めない
Ah, tragedy
When you lose control, and you got no soul, it’s tragedy
心を失い、自分を見失ってしまう、それも悲劇なんだ
When the morning cries and you don’t know why, it’s hard to bear
朝が泣いていても、その理由がわからないまま、ただ耐えるしかない
With no one beside you, you’re going nowhere
隣に誰もいないなら、もう進む道も見えない
Ah, tragedy
When the feeling’s gone, and you can’t go on, it’s tragedy
あの想いが消えて、もう前に進めなくなった時、それは悲劇なんだ
When the morning cries and you don’t know why, it’s hard to bear
朝が泣き出して、理由もわからないまま、胸が押しつぶされそうになる
With no one to love you, you’re going nowhere
愛してくれる人がいなければ、どこへも進めない
Ah, tragedy
When you lose control, and you got no soul, it’s tragedy
心を失い、自分を見失ってしまう、それも悲劇なんだ
When the morning cries and you don’t know why, it’s hard to bear
朝が泣いていても、その理由がわからないまま、ただ耐えるしかない
With no one beside you, you’re going nowhere
隣に誰もいないなら、もう進む道も見えない
Ah, tragedy
When the feeling’s gone, and you can’t go on, it’s tragedy
あの想いが消えて、もう前に進めなくなった時、それは悲劇なんだ
When the morning cries and you don’t know why, it’s hard to bear
朝が泣き出して、理由もわからないまま、胸が押しつぶされそうになる
With no one to love you, you’re going nowhere
愛してくれる人がいなければ、どこへも進めない
Ah, tragedy

曲名Tragedy
(邦題: 哀愁のトラジディ)
アーティスト名Bee Gees
(ビー・ジーズ)
収録アルバムSpirits Having Flown
リリース日1979年 2月(シングル)
1979年 2月5日(アルバム)