1965年にリリースされた「California Girls」は、ザ・ビーチ・ボーイズを代表するサマー・アンセムのひとつ。ブライアン・ウィルソンが作曲、マイク・ラヴが作詞を担当し、アメリカ全土の女性への賛歌として生まれました。明るく華やかなサウンドの裏には、ブライアンの繊細な音楽性と、当時のアメリカ文化の輝きを封じ込めたような美しさがあります。

この曲の誕生は、ブライアン・ウィルソンがLSD体験後に感じた「理想のアメリカ」からインスピレーションを受けたと言われています。イントロの壮大なオーケストレーションは、まるでカリフォルニアの朝焼けのようにゆっくりと開けていく。そこから一気に広がる軽快なリズムとハーモニーは、まさに“ビーチ・ボーイズ・サウンド”の真骨頂です。実際、ブライアン自身もこの曲を「自分の作曲キャリアの中で最も誇りに思う作品のひとつ」と語っています。

歌詞では、アメリカ各地の女の子たちの魅力を挙げながらも、やっぱり“California girls are the best”と締めくくる。つまり、全米の女性を称えつつも、太陽のように輝くカリフォルニアの女性が最高だと歌っているのです。60年代のアメリカでは、カリフォルニア=自由・青春・ビーチカルチャーの象徴。その明るさと無邪気さが、この曲に完璧に詰め込まれています。

後にヴァン・ヘイレンが1985年にカバーし、こちらも大ヒット。オリジナルの爽やかさに対し、ヴァン・ヘイレン版はセクシーでグラマラスな印象に仕上がっており、いかにこの曲が時代を超えて魅力を持っているかを物語っています。

「California Girls」を聴くと、まぶしい太陽と海のきらめき、そして青春の香りが一瞬で蘇るよう。カリフォルニアという場所が持つ「永遠の夏」のイメージを、音と声だけでここまで描けた曲は他にないかもしれません。ビーチ・ボーイズが作り出したこの“理想の楽園”は、半世紀経った今も、世界中の人々を夢中にさせ続けています。

California Girls/The Beach Boys 歌詞和訳と意味

[Verse 1: Mike Love]
Well, East Coast girls are hip
イーストコーストの女の子たちはセンスがいい
I really dig those styles they wear
あの子たちのファッションが本当に好きなんだ
And the Southern girls with the way they talk
サウスの女の子の話し方もたまらない
They knock me out when I’m down there
あの土地に行くと、もう夢中にさせられるんだ
The Midwest farmers’ daughters
ミッドウェストの農家の娘たちは
Really make you feel alright
一緒にいると、心が穏やかになる
And the Northern girls with the way they kiss
ノースの女の子のキスの仕方ときたら
They keep their boyfriends warm at night
夜、恋人たちを温めてくれるんだ

[Chorus: Brian Wilson, Group]
I wish they all could be California girls
みんなカリフォルニアの女の子みたいだったらいいのに
(I wish they all could be California)
みんなカリフォルニアの子だったらな
I wish they all could be California girls
みんなカリフォルニアの女の子みたいだったらいいのに

[Verse 2: Mike Love]
The West Coast has the sunshine
ウエストコーストには、いつも太陽が輝いてる
And the girls all get so tanned
女の子たちはみんな、健康的に焼けてるんだ
I dig a French bikini on Hawaiian island dolls
ハワイのビーチで見るフレンチビキニの子がたまらなくて
By a palm tree in the sand
砂浜のヤシの木のそばで見惚れてしまう
I’ve been all around this great big world
世界中を旅してきたけど
And I seen all kind of girls
いろんなタイプの女の子を見てきた
Yeah, but I couldn’t wait to get back in the States
でも結局、アメリカに帰りたくなるんだ
Back to the cutest girls in the world
世界で一番かわいい子たちがいる場所にね

[Chorus: Brian Wilson, Group]
I wish they all could be California girls
みんなカリフォルニアの女の子みたいだったらいいのに
(I wish they all could be California)
みんなカリフォルニアの子だったらな
I wish they all could be California girls
みんなカリフォルニアの女の子みたいだったらいいのに

[Outro: Brian Wilson, Group]
I wish they all could be California
みんなカリフォルニアの子だったらな
(Girls, girls, girls yeah, I dig the—)
I wish they all could be California
みんなカリフォルニアの子だったらな
(Girls, girls, girls yeah, I dig the—)
I wish they all could be California
みんなカリフォルニアの子だったらな
(Girls, girls, girls yeah, I dig the—)
I wish they all could be California
みんなカリフォルニアの子だったらな
(Girls, girls, girls yeah, I dig the—)

曲名California Girls
(カリフォルニア・ガールズ)
アーティスト名The Beach Boys
(ザ・ビーチ・ボーイズ)
収録アルバムSummer Days (And Summer Nights!!)
リリース日1965年 7月12日(シングル)
1965年 7月5日(アルバム)