Aerosmithの「Sweet Emotion」は、1975年にリリースされたアルバム『Toys in the Attic』に収録され、同アルバムを代表するヒット曲のひとつとして知られています。シングルとしても大成功を収め、アメリカのビルボード・ホット100ではトップ10入りを果たしました。この曲は、Aerosmithのキャリアを象徴するナンバーであり、ロックファンの間で長く愛され続けています。

「Sweet Emotion」の魅力は、その独特なサウンドと雰囲気にあります。冒頭のベースとフルートシンセのような効果音によるイントロは、聴く人の心を一気に引き込むインパクトがあります。スティーヴン・タイラーのハスキーで力強いボーカルと、ジョー・ペリーのギターリフが絡み合うことで、ロックの攻撃的なグルーヴと同時にセクシーさや遊び心も感じられる仕上がりです。この独特なバランスこそ、曲がリリースから何十年経った今でも色あせない理由のひとつでしょう。

歌詞の内容は、恋愛や人間関係の複雑さを描きつつも、抽象的で少し皮肉めいた表現が特徴です。タイトルの「Sweet Emotion(甘い感情)」は、文字通り甘い恋心を指すと同時に、嫉妬や不満など複雑な感情の混ざり合いも表しています。Aerosmithのメンバー自身、当時のレコード会社とのトラブルやバンド内の緊張感などを背景に、この曲を作ったとも言われており、単なるラブソング以上の深みが感じられます。

また、レコーディングではユニークな実験が行われており、スティーヴン・タイラーのハーモニカや口笛、ささやき声などを効果的に使うことで、曲に独特のテクスチャーを与えています。この遊び心あるアレンジが、Aerosmithらしいロックンロールの魅力をさらに際立たせています。

「Sweet Emotion」は、単なるヒット曲としてだけでなく、Aerosmithの音楽性やクリエイティビティを象徴する一曲です。イントロのリフを聴くだけで気分が高まるような力強さと、歌詞に込められた複雑な感情の両方を楽しめるため、ロック初心者からコアファンまで、幅広くおすすめできる名曲です。

Sweet Emotion/Aerosmith 歌詞和訳と意味

[Chorus]
Sweet emotion
スウィート・エモーション
Sweet emotion
スウィート・エモーション

[Verse 1]
Talk about things that nobody cares
誰も気にかけないことを話そう
Wearing other things that nobody wears
誰も着ない服を着てさ
You’re calling my name but I got to make clear
俺の名前を呼んでいるけど、はっきりとさせないといけないね
I can’t say baby where I’ll be in a year
ベイビー、俺が1年後にどこにいるかは言えないんだ

[Verse 2]
Some sweat hog mama with a face like a gent
汗っかきのママが男みたいな顔をして言うんだ
Said my get up and go, musta got up and went
俺に起きろ、行ってこいってな
Well I got good news, she’s a real good liar
まあ良いニュースがあるぜ、彼女は上等な嘘つき野郎だ
‘Cause the backstage boogie set your pants on fire
だってバックステージのブギーでお前のパンツを燃やすから

[Chorus]
Sweet emotion
スウィート・エモーション
Sweet emotion
スウィート・エモーション

[Verse 3]
I pulled into town in a police car
俺はポリスカーで町に立ち寄ったんだ
Your daddy said I took it just a little too far
そろそろいい加減にしとけよって、お前の親父は言ってたな
You’re telling me things but your girlfriend lied
俺にいろいろ言ってくるけど、お前の女は嘘をついたんだ
You can’t catch me because the rabbit done died, yes it did
俺を捕まえることはできない、うさぎはもう死んでるもんな

[Verse 4]
You stand in the front just a shaking your as
お前は前に立って、お尻を振っているだけ
I’ll take you backstage you can drink from my glass
お前をバックステージに連れて行くつもりだ、そしたら俺のグラスで飲めるもんな
I’ll talk about something you can sure understand
お前がわかってるはずのことを話すぜ
‘Cause a month on the road and I’ll be eating from your hand
1ヶ月の旅行が終われば、お前を手から食べるようになってるさ

曲名Sweet Emotion
(スウィート・エモーション)
アーティスト名Aerosmith
(エアロスミス)
収録アルバムToys in the Attic
リリース日1975年 5月19日(シングル)
1975年 4月8日(アルバム)